東京足立グループ

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理事長挨拶

 

厚生協会は1951年(昭和26年)に法人設立された「医療法人財団」であり、オーナーのいない準公的な法人として発展してまいりました。
現在は1958年(昭和33年)に開設された東京都足立区所在の東京足立グループ(TAG)と、1955年(昭和30年)に開設された練馬区所在の大泉病院グループ(OHG)の二本柱から構成されております。
このうち東京足立グループ(TAG)の主な構成は、足立区保木間の地に開設した精神科専門病院である「東京足立病院」を中核に、サテライト・メンタルクリニックが3施設(竹の塚駅前に「足立クリニック」、北千住駅直結の千住ミルディスⅡ番館3階に「北千住メンタルクリニック」、千住2丁目に「メンタルクリニック三叉路」)、さらに本院に併設された介護老人保健施設「足立老人ケアセンター」並びに「東京足立介護医療院」及び「足立区地域包括支援センター保木間」を始めとする高齢者介護関連施設群、また本院周辺に展開する障害者総合支援法に基づく「就労継続支援事業所一粒の麦」並びに「共同生活援助事業所ハートパル花畑」等の精神障害者福祉施設群など、数多くの精神医療福祉と高齢者介護の複合施設群から成り立っている総合施設となっております。

このTAGの経営理念は創業者である関信男前理事長の「医療に携わる者の価値観・一杯の白湯」を基盤としており、私達の運営と経営の価値基準に据えております。
さらに経営の透明化のため会計監査人の厳しい法定外部監査を受け、内部統制の構築としては、事業計画並びに予算計画の立案と執行、人事考課制度と人材開発の施行、事業報告並びに決算報告の職員周知化を図り、民間精神科病院としては突出した組織力と事業・経営水準の高度化に日々努めてまいりました。

さて我が国は今、未曽有の高齢社会及び長期にわたる人口減少期の到来に直面し、社会保障制度並びに医療介護制度の大きな転換期を迎えております。東京足立病院ではそうした激変する時代のニーズに対応するため、精神科医療機能の更なる高度化と専門化に取り組み、また国が進める「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」に対応した事業モデルを積極的に開発・展開していく所存です。
具体的に申し上げれば、当院は特に精神科救急急性期・アルコール疾病・認知症・精神科リハビリテーション・訪問診療・看護等に注力してきましたが、今後はそうした機能を更に高度化させ、当院の揺るぎない専門ブランドに育成してまいります。

このように東京足立グルーブ(TAG)では、我が国の精神科医療の向上に資する機能の確立と地域包括ケアシステムの創造に向けて、職員が一丸となり精進する覚悟ですので、皆様のご理解、ご支援を心よりお願い申し上げます。

医療法人財団厚生協会 理事長
関 晶比古


創立者 関信男からの言葉

医療に携わる者の価値観・一杯の白湯


私は今年で七十四歳となり、その永い人生で、最も美味であった飲み物は何であったか。

例えば、医療功労賞を受賞して皇居で頂いたお茶は名誉極まり無く、また主力銀行の大手町本部にある貴賓室で世界の名画に囲まれて頂戴した飲み物は高価極まり無く、このように今まで様々な価値ある液体を喫してきた。
しかしひとつだけ、もしひとつだけ今までの人生で最良の価値ある飲み物を挙げよと言われれば、それは終戦後のある日を思い出す。その日、外来を身なりの貧しいひとりの童女が訪れた。歳はまだ小学校一年生程度。その子が必死のおもむきで訴えるには、自分の両親が二人とも病気であり、診て欲しいと、小さな声で懇請するので、直ちに少女を自転車に乗せて往診に向かった。
その子の家は焼け野原にバラックの小屋で、父親は戦地から引き上げてきて腸チフス、母親は肺結核で、共に重症経過であった。
私が診察していると、少女は縁側に洗面器を出して、何かおまま事でもして遊んでいるようだったが、診察が終わり帰ろうとした時である。少女が小さな手で湯飲みを私に差し出したではないか。
一口飲んでみると白湯であったが、火の気の無い家で、どうやってこしらえたものか不思議に思い、当たりを見回すと、診察の間、少女はアルマイトの洗面器に水を張り、お日様で白湯を作っていたのである。
幼いながら少女は自分なりに診察のお礼を考え、その気持ちを表そうとしたのであろう。
その白湯はとても甘露で、また私を励ましてくれた。私にとって今に至るまでの最も価値のある飲み物は、その少女の白湯なのである。

新人の皆さんもそれぞれ多様な価値観をお持ちだろうが、医療という世界に進もうと決心された以上は、名誉や金銭に価値を置くのではなく、各自が今後巡り会うだろうそれぞれの一杯の白湯に、ぜひとも自分の価値観を見い出して欲しいものである。

関 信男
Tokyo adachi group

東京足立グループ

東京足立病院

当院は、東京都の城北地区、23区 最北端の足立区にあります。昭和33年の開設以来、地域の評価に耐えうる精神医療を実践することを基本理念として、常に医療体制の充実を図り続けて今日に至っています。 介護医療院、介護老人保健施設や訪問看護ステーションなど様々な事業所が併設され、急性期治療を中心とした地域精神医療のみならず、長期在院者や高齢化の進む外来患者への福祉的関与および地域の高齢者への介護的支援を加えることによって、医療・福祉・介護の三要素を包括した総合施設への発展をめざしています。

東京足立介護医療院

医師・看護師による医療、介護スタッフの生活サポート、両面から利用者の方々の生活を支えます。
認知機能に不安のある方々や、長期の療養が必要になった方々に、安らかないやしを提供します。

足立クリニック

最近の心の病は古典的に典型的な疾患が減り、例えばうつ病、神経症、パーソナリティ障害それぞれの間に位置づくだけでなく、心の健康と病の間に位置づく状態の方が増えております。忙しい仕事の中で文字通り、心を亡くし、ストレスの多い人間関係の中で心や身体が疲れるのは健康な反応ともいえましょう。したがって私達は教科書的な疾患の型にはめる以前に、一人一人の状態に応じた診療を心掛けております。診療を受けるような心の病か否かを悩む以前に、気軽にご相談ください。

北千住メンタルクリニック

当院は、一般科の7診療科で構成されるメディカルフロア内に心療内科・精神科を診療内容とするクリニックです。 世代を超えて悩みやこころの葛藤がストレスとして私たちに重くのしかかっています。その結果、心身の不調(自律神経症状)に悩まされている人が増えています。 当クリニックでは、こうした『こころの不安定状態』から回復されるようお手伝いが出来ればと思います。 お気軽にご相談ください。

メンタルクリニック三叉路

当クリニックは、こころの診療所です。身体には異常がないと言われるのに、なぜか眠れない、食欲がない、不安が止まらない、緊張でドキドキする、息が苦しくなる、外に出るのが億劫だ、涙があふれる、憂惨な気持ちがとれない、やる気が出ない、頭が回らない、体が動かない、仕事を休まなければならない、など。こんな症状がある方が診療の対象です。 また、東京足立病院で経験と実績を重ねたリワークプログラムを移転し継承しています。うつ病で休職を余儀なくされた方が復職を目指す際、多くの企業がリワークプログラムでのリハビリを推奨しています。参加ご希望の方は、お気軽にお問い合わせください。

足立老人ケアセンター

利用者さまが安心して暮らしやすい生活ができるように、ひとり一人の状態や、目標に合わせたケアサービスを提供いたします。医師・看護・介護・リハビリ・栄養などの専門職が協力し、入所では利用者様の自立した生活の支援と家庭への復帰、通所・訪問リハビリテーションでは身体機能の回復や生活に即した動作能力の向上に向けてサポートいたします。

指定居宅介護支援事業者保木間

当事業者では、介護サービス計画の作成や要介護認定の申請代行などの、介護サービスをご利用されるうえで必要な手続きや調整を行います。利用者様の現在の状態にあった介護サービス計画をご提案し、住み慣れたご自宅で日常生活を送っていただけるようにご支援いたします。

ホームヘルプサービス保木間

当事業所は、地域にお住まいの方が、介護が必要になってからも安心してご自宅の生活が続けられるように、医療・福祉の多面的な在宅支援を行います。介護保険ご利用の方、心身に障害のある方、精神障害の方の在宅を応援いたします。

足立区地域包括支援センター保木間

地域包括支援センターは足立区から委託を受けた公的な「高齢者の総合相談窓口」です。 足立区内には地域包括支援センターが25ケ所整備されており、当センターは西保木間、 保木間、東保木間地域を担当しています。地域の高齢者やご家族の方の在宅生活における様々なご相談に応じています。

訪問看護ステーション保木間

精神科の医療機関を母体としており、精神科の経験が豊富な職員が多く在籍しています。 「地域から信頼される、安全で安心な質の高い訪問看護を提供します。」を理念に、精神疾患をお持ちの方が安心して過ごすことができるように、各関係機関、医療・福祉サービスと連携を図り支援していきます。